2025年に読んだビジネス書の中からおすすめの本だけを紹介します。読了分を随時追加予定です。
ゆるストイック/佐藤航陽
コロナ禍を経て、世の中は二極化が進んでいます。そんな中にあって、「意識高い系」でも「意識低い系」でもない、「ゆるストイック」という新しい生き方を提唱してくれる一冊。
「ゆるストイック」とは、自分に厳しくストイックでありながら、他人に自分の価値観を押し付けない生き方のこと。本書では、「ゆるストイック」に生きるためのポイントが解説されています。

何をするにもいつまでもインプットばかりしているマンモスには耳に痛いことが書かれていました。運がいい人は試行回数を多くする人。やらない人に成功はないのです。
成功の対義語は「失敗」ではなく「無挑戦」です。
「ゆるストイック」佐藤航陽 2025年 p87
朝15分からできる!人生が変わる!週末アウトプット/池田千恵
将来が不安でついついインプットばかりしてしまう人に対して、アウトプットにチャレンジすることの必要性と難易度別の手法を伝授してくれる一冊。
チャプター1「マインドセット編」は自分なんてまだまだといつまで経っても、インプット沼から抜け出せない人のための内容です。その分、示唆に富んでおり、私にはマインドセット編だけでも読む価値がありました。
不安だからこそ、インプットではなくアウトプットが必要です。
なぜなら、アウトプットしていかないと自分の方向性が間違っているのかそうでないのか、楽しいのか楽しくないのかがわからず、知識だけが肥大化してますます動けなくなってしまうからです。
「朝15分からできる!人生が変わる!週末アウトプット」池田千恵 2025年 p44
今度こそなりたい自分になる!1冊まるごと「完コピ」読書術/あつみゆりか
帯に書かれている『何冊読んでも何も起きなかった人へ。』とは、私のことに他ならないと迷いなく手に取った一冊。私のように、あれもこれもと手を出してしまう人におすすめです。
「わかる」をゴールにした国語的な読書。「忘れない」をゴールにした読書メモや多読。そこから一歩進んで、「実践できる」をゴールにしたのが、完コピ読書術。言われてみれば、わかっていても、覚えていても、実践できなければ、なりたい自分になれないのだと、目から鱗が落ちました。
読書のゴールを「わかる」「忘れない」ではなく、その先の「なりたい自分」になることに置きましょう。
これはまさに、「読書進化論」とでも言うべき読書の革命です!ゴール設定を変えるだけで、世界が変わるのですから。
「今度こそなりたい自分になる!1冊まるごと「完コピ」読書術」あつみゆりか 2024年 p60

『はじめに』のところで、『本書は、ミドル世代以上が、人生後半を充実させるための指南書にもなります。』と書かれています。ミドル世代以上が仲間はずれにされておらず、ほっとしました。ミドルでもできると言ってくれているので、心強く、さっそく実践してみようと思いました。
このプリン、いま食べるか?ガマンするか?/柿内尚文
「後悔しない時間の使い方61のコツ」という帯の文句に惹かれて購入しました。時間術の方法論というより、自分の中で時間をどう捉えるか、どう考えて生活するか、といったことを整理してくれる内容でした。
人生の最期を後悔なく迎えるための時間の考え方を様々な視点から論じた一冊です。私の中では、次の2点がポイントとして印象に残っています。実践するための具体的なコツも詳しく解説されています。
- 「相手ベースの時間(他人に侵食されている時間)」を減らして、「自分ベースの時間(自分軸で行動している時間)」を増やすと、時間の価値が高まる。
- 「やりたいこともどき」を「やりたいこと」に育てて、後悔しないよう実践する。
自分の時間は、自分の持ち物です。
だから、「自分ベース」として時間に向き合うと、自分にとって価値の高い時間を生み出せます。
「このプリン、いま食べるか?ガマンするか?」柿内尚文 2024年 p133
人事の日本史/遠山美都男 関幸彦 山本博文
人事によっていかに歴史が動いてきたか、と日本通史としても面白い。また、経済雑誌「エコノミスト」に連載されていただけあって、歴史の中から人と組織を見つめ直すビジネス書としても興味深い一冊。歴史書、ビジネス書として一挙両得なのに、各ケースを短くまとめていて、初学者にも読みやすい良書でした。
- 律令制・・・位階による人事システムが江戸の武士の次代まで大きな力を発揮する
- 菅原道真・・・藤原氏との政争に負けての大宰府左遷かと思いきや、他の学閥からの嫉妬が遠因になっていた
- 藤原道長・・・「人事権」に価値を置き、摂政や関白よりも「一上」のポストに固執した
- 大江広元・・・鎌倉幕府設立時に京から「天下り」。生え抜きばかりでなく、組織に異物を入れる効用の好例
- 大久保彦左衛門・・・武功とプライドはあるけれど、時代に取り残される悲哀。パソコンが苦手な中高年を見るかのよう

学閥、天下り、家柄、嫉妬、能力主義、などなど。現代日本の組織文化にも通じる「あるある」が満載です。サラリーマンの悲哀を感じずにはいられません。
個人的には足利尊氏と弟の直義の二頭体制の破綻が悲劇的で印象深い。温情主義者の兄と合理主義者弟、当初は上手く機能していても最終的には破綻してしますなんて。二頭体制を持続させることの難しさが示されています。
科学的に証明された すごい習慣大百科/堀田秀吾
①仕事の効率化、②勉強、③ダイエット・健康、④コミュニケーション、⑤メンタル、⑥生活(くらし)の6つのカテゴリーについて、科学的に証明された習慣化のテクニックを112個紹介してくれる本。もちろん自分に合う、合わない。やってみたい、みたくないものがありますが、112個あれば、きっといくつかは有益な情報があるはずです。
- まず動く・・・脳は一度行動をはじめると、のめり込んでしまう性質がある。だから、やる気スイッチが入るのを待つのでなく、動き出せば、どんどんやる気が加速していく
- ボーッとする・・・ボーッとすると脳の血流っが均一になって、ひらめきやすくなる
- 三人称を使う・・・嫌なことがあったら、三人称で自分を語って、自分を客観視し、コントロールする

これまで他のビジネス書や雑学書で知っていた内容もありましたが、こういった内容は改めて目にすることで、もう一度やってみようとモチベーションが上がる気がします。私も「まず動く」をやってみて、なるほどと効果を実感しているところです。
ゲーム理論入門の入門/鎌田雄一郎
ゲーム理論といえば「相手の出方をどう読むか」という、なんだか難しそうな学問を思い浮かべますが、この本はまさに“入門の入門”。数式を解かなくてもスラスラ読めるうえ、AKBのじゃんけん大会など身近な事例が取り上げられていて、とにかくわかりやすい一冊でした。
- ナッシュ均衡・・・「戦略的状況での行動=相手が何をするかに対するベストな反応」この式によって表される状態のこと
- コミットメント・・・自らの手を縛るような行動。場合によっては有効となる
このような「自分は相手の出方を予想して意思決定するし、相手も自分の出方を予想して意思決定する」状況を戦略的状況という。ゲーム理論では、この戦略的状況をゲームと呼ぶ。この最も難しい意思決定問題「ゲーム」で何が起きるかを予測するのが、ゲーム理論の役目なのだ。
「ゲーム理論入門の入門」鎌田雄一郎、岩波新書 2019年 p8

「囚人のジレンマ」くらいしか知らなかった私でも、するっと読み進められる一冊でした。実は4〜5年前にも読んでいたはずなのに、内容をほとんど覚えていなかったので再読して正解。巻末には次に読むべき入門書も紹介されていて、そろそろ本格的にステップアップしてみようかな…という気持ちになりました。



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